経営工学徒の強みとは~「君が欲しい!」と言われるために~
経営工学を勉強していると「なんかスキル身に付いてるのかな」と感じたり、また就活生は「私の強みって何…」と思ったりすることがありませんか?
面接やESで“他人に負けない実績”とか“人に誇れるスキル”とか、そんなことを聞かれると困っちゃいますよね。
「経営工学科で身に付く能力「社会での活かし方」に疑問や不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。
今回はそんな人へ向けての記事になります!
という事で今回の疑問はこちら
「経営工学の強みってなに?」
です。
私見100%なのでそこのところは宜しくお願いします。
さて、経営工学を学んだ学生が“何を武器にして”戦っていくべきなのかを考えていきましょう!
身に付くスキル
経営工学を学んで獲得できる能力や知識に、どんなものがあるのか見てみましょう!
各大学のカリキュラムによって少し異なるかもしれませんが、内容を補填して読み進めてください。
授業で学べること一覧
経営工学科では文系と理系、両方の学問を扱います。
それぞれ分けて考えてみましょう!
理系
まずは理系から。
- プログラミング技術
- IT周りの知識全般
- 統計的分析能力
- 数理的処理能力・知識
- エンジニアリングの諸能力
- SCM・品質管理・人間工学など特に狭い専門分野に関する知見
文系
次に文系です。
- 簿記のスキル
- 財務諸表を読み解く能力
- マーケティングに関する知識
- 金融・経済に関する知識
- マネジメントに関する知見
- 経営上の問題を特定し解決する能力
パッと思い浮かぶのはこれらくらいですかね。他にももっとあるかもしれません。
専門家が他にいる!?
上に挙げた項目を見ると、「それって経営工学科以外でも勉強してるよね?」と思うかもしれません。
その通りです、実際やっています。
殆どの項目について経営工学科より専門的に深く勉強できる学科が他にあるのです。
つまり、各項目において(知識やスキルのレベルで比較すると)経営工学徒の上位互換が存在する可能性が大きいことになります。
ただ授業を受けているだけではその人たちにその能力ではかないません…
「じゃあ勉強頑張ろうね」と結論付けてしまうと少し無責任なので、ここでは違った見方をしたいと思います。
逸材になれるのか!?
先に述べましたが、経営工学科出身の人は、自分よりある分野に詳しい人、専門家が世の中には多くいることを認識しておきましょう。
同年代でも、です。
その人たちと比べた時に、我々は何を誇れるのでしょうか?
結論から述べると、経営工学科は専門家を育成する環境ではないと思います。
ただ、自分で勉強すればいくらでも詳しくなれることには注意してください。
あくまでも、大学の授業に受け身のままでいた場合にとがった武器を手に出来ない可能性があるというだけです。
しかし、経営工学科には経営工学科の戦い方があります。
経営工学科で、専門家、或いは1万人に1人の逸材、になるのは難しいかもしれません。(数学科や物理学科に進んで逸材になるのも相当大変だと思いますが)
ですが、経営工学科は幅広く勉強できる特徴を持ち、それゆえ複数の能力を鍛えられる環境であると言えます。
これは受け売りですが、
10人に1人の強みを4つ持っていれば、1万人に1人の逸材と同じだけの価値を持てるのではないでしょうか。
100人規模の学科内で1番を誇れる強みが2つあれば、1万人に1人の逸材となる計算になります。
例えば、
- 英語がそこそこできる
- 統計解析と数理的処理能力に割と自信がある
- ○○業界にけっこう詳しい
- 経営や経済にもまあまあ理解がある
人とか!
これこそが私の思う経営工学科の強み・戦い方です。
我々は人より多少得意な要素をいくつも持てる環境にあるのです。
そしてその得意の中から、興味がある一つを熱量をかけて伸ばしていきましょう!
社会での活かし方
今日から君は、懸け橋だ!
文系科目に対して理系的なアプローチをとる、というのが経営工学の特徴の一つでしたね。
我々は文系と理系、両方に片足ずつ突っ込んでいますです。
つまり、文系人間と理系人間の懸け橋になることが出来るのです。
社会を見渡してみましょう。
企業の中は、文系色の強い営業(ビジネス)サイドと、理系色の強い技術(テクノロジー)サイドに分断されているところが結構あります。
それぞれは文系出身者、理系出身者を多くとる傾向にあります。
その結果、両サイドで「技術が分かる営業が欲しい」、「ビジネスに精通した技術者が欲しい」という要望が出てくるのです。(就活中に実際によく耳にしました)
そしてこのポジションこそが、経営工学科の活躍フィールドの1つ!
大学時代にその両方を学んだ我々ならではの輝き方があります。
営業サイド、技術サイドどちらに行っても、希少性の高い重要な役割を担い、活躍を期待されるのが経営工学科出身者なのです!
視点の高さ・総合力で勝負
世の中には文理で分けられないような職業もあります。
例えば経営コンサルタントなんか。
企業経営における問題解決の専門家である経営コンサルタントは、経営の知識と論理力が必要とされます。
この論理の力はまさに理系が秀でていると言われている部分です。
経営工学科での勉強を、そのまま活かすことが出来る職業が経営コンサルタントなのではないでしょうか。
(実際に経営システム工学科ではコンサルっぽい授業もあります)
地頭の良さを発揮しよう
「5分で80%の解答を作る文系、1時間で120%の解答を作る理系」
なんて耳にしたことはありませんか?(私は就活中に初めて聞きました)
文系理系の傾向を表現した言葉、と教わりました。
普段扱っている学問の性質をそれぞれ反映している用ですね。
確かに文系学生の思考の瞬発力には感心することが多々あります。
一方で、研究で培われた理系学生の思考の深さや論理性にも驚かされます。
両方の力を伸ばすのは自主的な努力が必要で結構大変…
日頃の勉強で知らず知らずのうちに思考の癖がついてしまうんです。
しかし!経営工学科では、その両方のトレーニングが出来ます!
日常的に文理を行き来する経営工学科だからこそ柔軟な思考が身に付きます。
地頭が鍛えられること間違いなしでしょう。
地頭が良い人材は、企業の経営方針の鍵となる経営企画などのポジションで必要とされています。
業界問わず全ての企業で活躍できる可能性があるわけです。(新卒を募集しているかどうかは置いといて)
専門家として
経営工学科でも専門家になることが出来ます。
ここではサプライチェーンマネジメント(以下SCM)を例に見てみましょう。
SCMとは材料の調達から商品の配送まで、全工程を俯瞰し全体最適を担う職業になります。
全体を見ることができる専門家というわけです。
この専門家になるなら経営工学科が一番なのではないでしょうか。(実際、他の学科でSCMを扱っているなどの情報はほとんど聞いたことがありません。)
経営工学科でSCMに興味を持ったらとことん勉強し、SCMの専門家になる。そして専門を活かして企業でSCMを実践する。
という活躍の仕方もありますね。
いずれの学問・職業にしろ、興味を持った物事に対して、自ら進んで勉強することが1万人に1人の逸材への近道です!
まとめ
繰り返しますが今回紹介した経営工学徒の強みは、個人的な意見になります。
賛否両論あってしかるべきだと思います。
この記事をきっかけに、「私はこうなりたい」と思ってくだされば非常にうれしいです。
1つずば抜けた強みを持っててもいいし、バランス良くなんでもできてもいい。
なりたい姿を思い描いて努力し、自分に自信を持つことこそが真に大切なことだと思います。
なんかいい感じでまとまった気もするけど「それだったら今までの話はなんだったんだ!」って感じですね…
今回はこの辺でお終いに!それではまた次回!