となりの経営工学科

現役早大生が経営工学について紹介しています。その他数理科学、学内行事、就活、オススメの本についても書いています。

内定は人柄と熱意で勝ち取れ!~人間力向上のすゝめ~

最近の東京は梅雨と錯覚するほどの雨続きで、気温も下がりすっかり秋めいてきました。このまま駆け足で冬に入りそうな勢いですね…衣替えを急がねば。

 

さて、サマーインターンは終盤を迎えています。充分に力を発揮できた人も、不本意な結果に終わってしまった人も、とりあえずはお疲れ様でした。

ところで、夏の就活の振り返りってしましたか?

”何となくインターンに応募して、何となく落ちて、何となく受かって、何となくこなしてきた”、こんな人も多いのではないでしょうか?

新しい経験ばかりで振り返る時間がなかったそんな学生さんたちも、夏の終わりに合わせてサマーインターンの総括をしてみると良いでしょう。

特に、インターン選考で落選したとか、Job後にリクルーターが付かなかった(特に外資系)とか、企業のお眼鏡にかなわなかった原因はきちんと分析するべきです。自分の課題を洗い出し改善していくことで、秋インターンでの活躍や、春に控える本選考で希望を叶えるだけの力を獲得できるはずです!

 

今回の記事では、就活において重要な、だけど学生が見落としがちな、ある2つのポイントについて解説しようと思います。

振り返りのお役に立てればうれしいです。

 

 

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はじめに

今回考える選考は以下の流れを想定しています。

ES → SPI(webテスト) → 面接 → 採用

地頭力やコミュニケーション力を見る、ケース面接やグループディスカッションの選考は対象にしていません。

面接で落選した人にフォーカスします。

なのでwebテストで落ちた、或いはジョブ参加後にリクルーターが付かなかった、などの課題には対応できません。これらの場合は、(馬鹿馬鹿しく思えますが)webテストの対策を真面目に行うか、ジョブでの振る舞いを見直してみましょう。

 

本題に移る前に仮の状況を設定しておきます。

Aさんは憧れている日系企業のサマーインターン(3日間)に応募しましたが、面接で落とされてしまいました。ガクチカ(学生時代にが力を入れた事)もちゃんと話せたし、逆質問もクリアしました。面接中のミスは思い当たらず、落選の原因か分かりません。

では、Aさんは本選考に向けて何をするべきなのか、考えていきましょう。

 

大前提

募集要項、企業理念、採用情報、etc...

企業は様々な形で「こういう人材を獲りたい!」とメッセージを発しています。

志望企業の”求める人物像”、きちんと把握していますか?

この人物像を作り上げることが、後述する内定獲得方法の第一歩です。自分なりにで構いません。ペルソナを設定してみましょう!

今さら聞けない!「ペルソナとは」基礎知識とその重要性について|ferret [フェレット]

この人物像はスーパーマンです。能力的に秀でている訳ではなく、特定企業が求める条件をすべて兼ね備えています。学歴や資格は重要ではありません。話し方や行動習慣、思考の癖などを作り込みましょう。

 

また、人物像のイメージを固めることは企業理解にもつながります。ぜひやってみてください!

 

本題

タイトルに「内定は人柄と熱意で勝ち取れ!」とありますが、何も無根拠で言っているわけではありません。ちゃんとソースがあります。それがこちら。

 

www.recruitcareer.co.jp

説明のためにその内容を一部抜粋すると、『企業の新卒採用活動および学生の就職活動の実態を明らかにするため、全国の新卒採用を実施している企業と、就職活動を行った2018年卒業予定の大学4年生・大学院2年生を対象に、調査を実施いたしました』とあります。要は大学生と企業に就職活動の振り返りをしてもらっているわけですね。

 

さて、この資料に就活生の多くが誤解している重要なポイントがあります。それが現れているのがこちらのグラフ。

 

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この棒グラフ、左側は「企業が採用基準で重視する項目」で、右側が「学生が面接等でアピールする項目」です。

上から順に、人柄、その企業への熱意、今後の可能性、…、アルバイト経験、…となっていますが、企業が見ているポイントと学生がアピールしている箇所がずれていることが分かりますね。 

学生はアルバイト経験、サークル、大学名、趣味、特技、ゼミ・研究室などをアピールしています。これらは文章でも伝わること、面接で強調しても仕方がない、表面的な部分にすぎません。

対して企業は、人柄、熱意、今後の可能性、性格などをチェックしています。これらは実際に会って・話して初めて分かる、感覚的な部分。

端的に述べると、

 

ガクチカなんか話さずに自分自身をアピールしろ!

 

少し乱暴すぎました。ガクチカも大事です。

でもそれって、ESに書いてありますよね?書いてあることを面接で再度伝える必要はありません。

ガクチカのエピソードをベースに「なぜ御社で働きたいか」や「私はこういう熱い思いを持っていて御社で必ず活躍できる」という事を伝えるのがポイントになります。

 

人柄熱意は内定の必要条件のようです。

では、ここで言う人柄と熱意とは何なのでしょうか。

もう少し詳しく考えていきましょう。

 

人柄

 

誰もがお手本とする人格者にはなれずとも、多くの友人に愛される”良い奴”にはなれるはずです。

もしあなたが「人柄が良い人」になりたければ、周りにいる良い奴をロールモデルとして、彼(彼女)の人となりについて考えてみるのが良いでしょう。

人柄とは内面的な要素ですが、それは様々な(けれど些細な)行動に表れます。例えば、世界最高峰のホワイト企業であるGoogleは「Don't be evil(邪悪になるな)」という行動規範を掲げています※1。そしてGoogleは採用においてスキル以上に自社カルチャーとの相性を重要視しています。

良い奴をつぶさに観察して、真似するのです。

過去問を使った小遣い稼ぎを止め、空いたグラスに問答無用でビールを注ぐのを卒業しましょう。友の課題は積極的に助け、グラスが空いてたら注文ボタンを押し「ソフドリにする?」と聞くのです。

 

人柄が良い人の特徴、誠実である、素直である、明朗である、etc...これらを兼ね備えた、良い奴に生まれ変わるのです。

 

※1:最近になって「Do the right thing(正しい事をしよう)」に変わったという話もあります

 

 

熱意

人柄が行動の規範となる要素であるならば、情熱は行動の原動力となる要素です。

熱い思いは成長を加速させ、逆境で折れない支えとなり、周囲を巻き込むエネルギーです。

 

起業家の必須条件に情熱(使命感)が挙げられるように、もしあなたが(面接で述べる建前だとしても)誰かのために働きたいとか、新しい事に挑戦したいと考えているならば、話す内容で、声で、体で、熱意をアピールするのが何よりも効果的です。

今具体的に何が出来るかは関係ありません。面接官に「こいつならきっと頑張ってくれるだろうな」と思わせるのです。

言わば面接官は投資家であり、あなたは自分自身のCEO・スタートアップ企業です。出資してもらうためには、あなたのビジョンと情熱に共感してもらいましょう。

もしくは、面接官は婚約者のお父さんかもしれません。自分の将来性と娘さんを想う熱い気持ちを、ストレートにぶつけるのです。違いはその場で追い返されることがないということ。悪くても丁寧なお祈りメールが届くか、婚約者ごと静かに去っていくかです。

 

おわりに

企業はあなたが何をしてきて・今何が出来るかよりも、人柄×熱意であなたの伸びしろを見ているようです。その伸びしろに説得力を持たせるために、頑張ってきたエピソードを話す必要があるのです。ここを間違えてはいけません。

 

ここまで長々と語りましたが、自身の経験と以上の内容を踏まえても、「こういう人は内定を貰える!」と一般化するのは難しそうです。

しかし、面接官が「こいつと一緒に働きたい」と思った人、こういう人はほぼ確実に内定がでます(色々な人事・面接担当者から聞きました)。この要素はかなり大きい。

 

かなり漠然とした結論となりましたが、人間力を向上させて魅力あふれる学生になってください。

 

今回はこの辺でお終いに!それではまた次回!